商用車業界の大再編:日野自動車と三菱ふそうの経営統合とユニック車市場への影響 経営統合の最新動向
2025.08.22
大手トラックメーカーである日野自動車と三菱ふそうトラック・バスは、2025年6月10日に経営統合で最終合意に達しました。両社は2026年4月1日に正式に統合し、新たに設立される持株会社の100%子会社となる予定です。親会社であるトヨタ自動車とドイツのダイムラートラックがそれぞれ25%ずつ出資し、共同で新会社の経営を支援していきます。
新会社のCEOには現三菱ふそうのカール・デッペン氏が就任予定で、本社は東京に置かれます。従業員数は4万人以上となり、東京証券取引所プライム市場への上場も目指しています。統合に伴い、日野自動車の羽村工場はトヨタ自動車に売却されることも決定しました。
この経営統合の背景には、自動車業界全体が直面している大きな変革があります。具体的には、脱炭素化や電動化などの次世代技術(EV・FCVなど)の早期実用化が急務となっていること、グローバル市場での競争力強化の必要性、そして中国のBYDやテスラなどの新興勢力に対抗するための規模の拡大などが挙げられます。
当初は2024年に統合が予定されていましたが、日野自動車の認証不正問題などにより2年遅れでの最終合意となりました。日野自動車の排ガスと燃費試験の不正問題が2022年に発覚し、米国当局との和解や裁判所の承認を経て、ようやく2025年6月に最終合意に至ったという経緯があります。
トヨタ自動車の佐藤恒治社長は「すっきりスタートできる」とコメントしており、トヨタグループの再編の一環として今回の統合を支援していく姿勢を示しています。
商用車業界全体への影響
日野自動車と三菱ふそうの経営統合は、日本の商用車業界における「最終章」とも言われる大きな再編です。この統合により、開発・調達・生産の各領域で効率化が進み、脱炭素化や電動化技術への投資が加速することが期待されています。
近年、物流業界では「2024年問題」と呼ばれるドライバーの時間外労働規制の強化や慢性的なドライバー不足が深刻化しています。こうした課題に対応するため、自動運転技術や燃費効率の向上など、次世代技術の開発が急務となっています。日野と三菱ふそうの統合は、こうした技術開発のスピードを加速させる効果が期待されています。
また、国内トラック市場は2025年上期も前年比7%増と堅調に推移しており、特に建設・物流分野での需要は底堅い状況が続いています。統合により生まれる新会社は、こうした市場環境の中で、スケールメリットを活かした競争力強化を図ることができるでしょう。
トヨタ自動車は新会社に対して一定の距離を置きつつも、グループ再編の一環として支援を継続する方針です。この「民間主導」の姿勢は、日本の自動車産業全体の構造改革の一端を担うものとも言えます。
ユニック車市場への影響
市場動向と今後の見通し
ユニック車(クレーン付きトラック)市場も、この経営統合の影響を大きく受けることが予想されます。統合による開発・生産体制の効率化は、ユニック車にも波及し、モデルの共通化や部品調達コストの削減が期待されます。
特に注目すべきは、環境規制強化や電動化の流れがユニック車市場にも及んでいることです。今後はユニック車も従来の内燃機関から電動化(EV化)への移行や、燃費性能の大幅な向上が求められます。統合新会社が持つ技術力と開発リソースは、次世代ユニック車の開発に大きく貢献することでしょう。
建設現場や各種工事現場で活躍するユニック車は、作業効率化の要として重要な役割を担っています。特に最近ではラジコン操作による遠隔操作機能を備えたユニック車の需要が高まっており、こうした技術革新と経営統合による開発力強化の相乗効果が期待されます。
また、国内トラック市場全体の好調さを背景に、ユニック車の需要も底堅い状況が続いています。建設・インフラ整備などの分野での需要は今後も安定して推移すると予測されています。
中古ユニック車市場への影響
新車市場だけでなく、中古ユニック車市場にも大きな影響が及ぶと考えられます。特に注目すべき点として、以下が挙げられます。
当社・堀野モータースでは、こうした業界再編の動向を注視しながら、お客様に最適な中古ユニック車をご提案してまいります。特に日野自動車や三菱ふそう製のユニック車については、統合後の部品供給やサポート体制の変化も見据えた上で、安心してご利用いただける車両をご提供しています。
今後の展望と対応策
日野自動車と三菱ふそうの経営統合は、2026年4月の本格始動まで、まだ準備期間があります。この間にも、両社の製品ラインナップや販売・サポート体制に少しずつ変化が現れる可能性があります。
特にユニック車を運用される事業者様にとっては、以下の点に注目していくことが重要でしょう。
堀野モータースでは、こうした業界の変化にいち早く対応し、中古ユニック車の販売・買取を通じてお客様のビジネスをサポートしてまいります。特に建設業や物流業など、ユニック車を活用する事業者様に対しては、業界再編の影響を踏まえた適切なアドバイスと、信頼性の高い中古車両の提供に努めてまいります。
まとめ
日野自動車と三菱ふそうの経営統合は、日本の商用車業界における歴史的な転換点となります。この統合によって生まれる新会社は、脱炭素化・電動化・グローバル競争という自動車業界の大きな課題に対応するための強固な基盤を築くことになるでしょう。
ユニック車市場においても、統合の影響は徐々に表れてくると予想されます。技術革新や環境対応、効率化など、様々な面での進化が期待される一方、中古市場にも少なからぬ変化がもたらされるでしょう。
堀野モータースは、こうした変化を的確に捉え、お客様に最適な中古ユニック車と充実したアフターサポートを提供し続けることをお約束します。日野自動車と三菱ふそうの経営統合後も、変わらぬ品質とサービスで、お客様のビジネスの成功をサポートしてまいります。
※本記事は2025年7月時点の情報に基づいて作成しています。最新の情報については、各メーカーの公式発表をご確認ください。
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